【夜多咄】そして彼女は可もなく死ぬのだろう(後編)

(2015-12-28)
こんにちは。明々後日は大晦日。

どんだけ出だしに困ったのか伝わるね。
いつぞやも言いましたが、出だしって大変。
いつも天気のこととか日付とか書いてますが、
まるで話題の無いお見合いみたいですね。

あ、因みに天気は…強風!寒い!
あとそこそこ雪がありますよ。

さ、そんな感じでモンハンと昼寝ばかりの冬休み、
モンハンの記事でも良いんですけども、
SS撮れないからねー。村クエが☆4まで進んだよ。HRは3だよ。

追記からは、遂に後編!最終回!
そして彼女は可もなく死ぬのだろうも遂に終わり…。
いや、別にだからなんだってアレなんですけども!
あとここまで書いて今更なんですけど、
ネタが被ったりとかしていたら怖いよね。
ありがちっちゃありがちな内容ですし!



妹の死が見たい…そんなことは否定してしまえば良いのだが、何故か何も反論が浮かばなかった。そうなのかもしれない。僕は別に優しさだとか家族愛だとか、そういう感情でお見舞いに来ていたわけではないのかもしれない。

「お二人とも、まだ時間はあります。今すぐに決めなくても良いですよ」

妹さんが亡くなってからでも構いません、と付け加え、鳴空さんは一瞬で消えた。最後に嫌味を言われるとは思わなかった。いや、それを嫌味と感じるということは、やはり僕は妹の死を見たいのかもしれない。しかし、死体を見ることが僕の性的な欲求とするならば、妹の死を見たいハズが無い。にも関わらず、否定できなかったのは何故なのだろう。

「あれ…おにいちゃん、来てたんだね」
「美玄(みくろ)…起きて大丈夫なのか?」
「うん、今日は調子が良いみたい」
「そっか…。あ、服とお菓子置いておいたからな」
「ありがとう。次はいつ来てくれる?」
「明日か明後日にでも来るよ」
「わかった。待ってるね」

手を振る妹を背に、僕は病院を後にした。もしかすると3年後まで来ないかもしれない、なんてことは冗談でも言えなかった。

……………

「やぁそこの人間。何かお悩みかな?」

帰路の途中で溜め息を吐いていた僕に話しかけてきたのは、今時のビジュアル系のバンドでもしなさそうな服装をした男だった。真っ黒い翼を生やし、黒いファーを首に巻いている。棘の生えた腕輪とブーツが痛々しい。

「…なんだその口ぶり、悪魔か何かか?」
「おお、察しが良いな!その通り、俺は『有限会社地獄』の魂回収課所属の六黒坂死屍(むくろざか しかばね)だ。用件は唯一つ、お前の願いを3つ叶えてやる代わりに魂を寄越せ!!」
「悪魔のテンプレみたいな発言だな…本当にそんなこと言うんだな」

何処かで聞いたことがある発言をあっさりするので、世界の半分をお前にくれてやる、とかも言い出しそうだと思った。というか、死神と会話した後に悪魔が来るなんて、そんな漫画が昔あったな。この前ドラマになっていたような…。

「ふっふっふ…!どうだ、悪い話ではないだろぉ?」
「さっき死神と話したから魅力を感じないぞ」
「あぁ!?商売敵に先を越されるとは…フ×ック!」

そうか、『回収できない可能性がある』ということは、僕が悪魔にコンタクトを取られる可能性もあるということか。まさか病院を出て10分でエンカウントするとは思いもしなかった。

「そういうわけで、僕はお前とは契約しない」
「あー…死神に何を言われたか知らねぇけどよ、いや想像するに難くないんだけどよ、生前に魂を渡して、残りの年数を誰かに還元!って話だろ?そんなこと、俺たちは願いの1個目で出来るっつーの」
「…え?」
「どうせ魂を渡すならよぉ、+2個お得な悪魔と契約した方が良いと思わねぇか?」

そんな無条件に、死神を上回る好条件を提示できるだろうか?きっと何か落とし穴があるはずだ。『株式会社天国』と『有限会社地獄』のどちらかに魂を回収されるなら、天国の方が良いイメージがある。つまり、悪魔と契約して生前得をし、死後苦労をするか、死神と契約をして、死後の安息を得られるかの差ではないだろうか。死後の世界のことなど微塵も考えたことがなかったが、今日会った二人のせいで考えざるをえない。死後のことはどうでもいい、とは言えなくなったのだ。

「悪魔に魂を渡すと、ろくなことにはならない気がするんだが?」
「その懸念は当然だな。確かに死後の魂の扱いは違う。わかりやすく言うなら、お前らの魂はリサイクル可能な資源…そうだな、ガラスってところだ。ガラスは回収され、溶かしてまた新たなガラス製品となるだろ?人間の魂も同じで、回収後は別の生物として転生する。んで、資源の数は有限だから、なるべく回収するように努力をしているってわけだ」
「…確かにわかりやすい。魂は新たに作られていないのか」
「そういうことだ。死神は魂をリサイクルに回し、俺たち悪魔は回さない」
「何に使うんだ?食うのか?」
「人間の中にもガラス瓶をコレクションして、リサイクルには出さない奴が居るだろ?そんな感覚だ」
「転生できない代わりに、お前らの所有物になるってことか…」

魂だけになる感覚なんてわからないが、いくら今から願いが3つ叶うとしても、そんなのは絶対に御免だ。

「そんなに話してもらって悪いが、やはり僕はお前とは契約できない」
「死神が正しいってわけじゃねぇぞ?転生するのが幸福だとは一概に言えないしなぁ!何度生まれ変わっても惨めな奴もいるし、そもそも人間になれるって保証は無い。偶然人間になれた今、願いを3つ叶えて終わるっていうのも悪くない選択だと思うぜ?」
「セールストークの上手い悪魔だな…だが、それでも僕はやっぱり…」
「まぁ、考えが纏まったらまた来るからな。待っててやるよ」

そう言って、悪魔は翼を広げ、飛び去った。僕は、死神の提案も悪魔の提案も断る、ということも出来るハズなのに、もうどちらかの話を飲み込むつもりになっていた。

……………

1週間後、僕は妹の病室に居た。一昨日も来たのだが、美玄が大事な話がある、と言って僕を呼んだのだった。もしかすると、妹も死神と話をしたのかもしれない。だとしたら、僕はなんて言ってやれば良いのだろう。

「おにいちゃん、えっとね…大事な話なの」
「うん、話してごらん」
「私ね、悪魔にお願いしたの」

…え?

「おにいちゃんが生きてる人に恋ができるように、それと、私の治療にかかったお金が戻るようにって」

待てよ。なんで美玄がそのことを知っているんだ?
どうしてそんなことを言うんだ?

「3つ目はね…おにいちゃんの魂が、ちゃんと死神さんに回収されるようにって。悪魔はすごい嫌がってたけどね」

そう言って笑う美玄の顔を見て、涙があふれた。

「3つって…死んじゃうんだぞ?あと3年…いや、僕が死神と契約すれば53年生きれたんだぞ!?どうして…どうしてそんなことをしたんだ!!美玄ぉ!!」
「私はね、ずっと幸せだったの。病気だけど、いつもおにいちゃんがお見舞いに来てくれて、本当に幸せだった。だから、次はお兄ちゃんに幸せになってもらいたいの」
「…鳴空さん!出てきてくれ!妹を…美玄を助けてやってくれ!!」

ふっ、と僕の隣に鳴空さんが現れた。そして、悲しげな目で妹を一瞥した。

「悪魔と契約した魂は…私たち死神には回収できません…」
「そんな…」
「泣かないでおにいちゃん。ちょっとお別れが早くなっただけだよ?それに…私が死ぬの見たかったんじゃないの?」

死神さんと会話してるの聞こえてたんだよ、と美玄は付け加えた。

「そんなの…あるわけないだろ…お前が死ぬのなんて………見たくない…ッ!」
「そっか…うん、それを聞けて良かったよ」

ばいばい、おにいちゃん。

その言葉を僕が拾った時にはもう、妹はベッドに沈んで動かなくなっていた。

……………

「ねぇ、音黒君って彼女とかいるの?」
「いないよ。いたことも無い」
「ふーん…じゃ、じゃあ私とかどうかな?」
「………」
「あぁもう、そんな顔しないで!ごめんって!ね?」
「僕は…そんな良い男じゃないよ」
「それを決めるのは君じゃなくて私だよ?」
「…じゃあ、一つだけ約束してくれる?」
「ん?なになに?」

「僕より先に死なないでくれ」

はい、終わりましたー!多分無事に!

たったの3回でなんとか終わりましたね、
いやー中編と後編が怒涛って感じでしたな。
未熟でイマイチわかりにくい文章とか多かったと思いますが、
個人的にはしっかり完結させられて取り敢えずはOKって感じです。

最後の彼の言葉で、妹の願いが叶っているのを実感。

最後にキャラ紹介!(なんでやねん)

板井音黒(いたい ねくろ)…高校三年生。初恋は八歳の時に、亡くなった親戚のお姉さんを見て。遺体+ネクロ。
板井美玄(いたい みくろ)…十歳。難病。悪魔と契約し他界。
四階宮鳴空(しがいのみや なきがら)…『株式会社天国』魂回収課の死神。死骸+亡骸。
六黒坂死屍(むくろざか しかばね)…『有限会社地獄』魂回収課の悪魔。骸+屍。
余談…主雉病院、後ろからよむと「じきしぬ」で、じきに死ぬという暗示でしたー。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
読んでいただけたならばもうそれだけで光栄至極でございます!

それでは~
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プロフィール

リューニャー

Author:リューニャー
メール:whale_in_the_cup?yahoo.co.jp
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職業  保育士
性別  男(21歳)
読書とゲームが好きです
PSPo2iインフラは9月29日に終了しました。
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Twitterやってます。
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